玄米で腸活 ~なぜ腸が大事なの?~
食と健康のスペシャリスト管理栄養士 大山加奈惠さんに腸活についてお話を伺いました。
玄米は「腸活」にも役立つとされています。
腸活とは、腸内活動にいい食事や運動をする習慣のことです。
日々の体の不調、肌荒れ、そして脳卒中、心筋梗塞、がんなどの生活習慣病、そして心の健康全ての原因が「腸」の汚れとも言われています。
最近の研究で脳にも匹敵する機能があると言われている腸は、赤ちゃんがお母さんのお腹の中で育つときに、最初に作られます。
そして脳からの指令が無くても、自分の意志で働ける唯一の臓器が腸なんです。
腸はたくさんの情報を脳に送り、気分に影響を与えるドーパミンやセロトニンを作っていたり、腸内細菌の働きが体全体に影響を与えています。
だから「腸は第二の脳」と言われているのです。
腸は消化、吸収、免疫、排泄など沢山の働きがあります。その腸がバランスを崩すと、体にさまざまな悪影響が起きるのです。
免疫力が下がって感染症になったり、老廃物がたまり肌荒れや生活習慣病の原因になったり、そして精神的なバランスが崩れて不眠症になったり。。。
若々しくいるためにも「腸」が元気でいる生活を意識しましょう!
玄米で腸活 ~毎日食物繊維~
「腸活」に必要な栄養素は、ずばり食物繊維です!
食物繊維には2種類あり、それぞれが腸を健康にする働きがあります。
【水溶性食物繊維】
海藻類、果物、野菜、寒天、こんにゃくなどに多く含まれていて、便の水分を保持して便通を改善します。
また、コレステロールを減らしたり、糖分を包み込んだりする働きがあるので、高脂血症、糖尿病、動脈硬化などに効果的であるといわれています。
【不溶性食物繊維】
野菜、穀類、芋などに多く含まれており、吸水力が強く便の量を増やす働きがあります。
また、有害物質や食物のカスを体の外へ出したりする働きがあり、高血圧、大腸のポリープなどに効果があるといわれています。
玄米の食物繊維はほとんどがこの不溶性です。
食事摂取基準(2015年)では、1日の食物繊維の目標値を成人女性18g以上、男性20g以上と定めていますが、「国民健康・栄養調査」(2016年)の結果では、30~50歳の女性で平均摂取量が11.9g~14.2gと目標値に届いていません。
そこで、管理栄養士がお勧めする食物繊維を簡単に増やす方法は主食を玄米にする事!
白米に比べ、玄米は食物繊維の量が数倍多いので、毎日のご飯を玄米に変えることで、食物繊維の摂取量を一気にアップすることが出来ます。
玄米は食物繊維だけでなく、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
玄米ごはん一杯で約2.8gの食物繊維が摂れるので、3食で8.4g。女性の一日の目標値の半分になります。
今日からごはんを「白米と同じように炊けるやわらかい玄米」に変えて手軽に腸活をスタートしましょう!
玄米で腸活 ~腸内細菌でさらに元気に~
玄米と一緒に摂りたい腸活にオススメの食材は発酵食品・根菜・海藻類・きのこ。
腸でよい働きをする細菌、酵母で、善玉菌を直接増やす「プロバイオティクス」と、腸内細菌のエサになり、細菌を増やし腸を育てる「プレバイオティクス」2種類の食材を毎日の献立に採り入れることで、もっと腸が喜ぶ食事になります。